街灯

遠回りの今日の午後はいつもと変わらずに
時計の音に押されて僕は今日も動き出すんだ

一瞬の雲の切れ間から光が覗けば
続くあの坂道が案外近くに見えた

時々寒く感じる風が吹きつける
振り返るうしろがやたら遠く見えた

雨が急に降り出した 通り雨だと誰かが言った
遠く遠く見えない明日を待ち続けて

ひび割れた街灯のあかりがこの雨のしずく
照らし出すその前にこの感情洗い流しておくれ

足元にごった水たまり映った僕の顔
役立たずの歪んだ顔そこに映ってた

雨の中歩き出した 傘もささず雨粒に打たれた
今は今は僕は前にだけ進もうと思った

雨が急に降り出した 通り雨だと誰かが言った
遠く遠く見えない明日を待ち
深く深く沈みいく昨日を背にして
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