十五年目の少年

女房子供に囲まれて
笑顔を振り巻く事もある
俺は男と息まいて
一人で涙する夜もある

日増しに時間は足りなくて
仕事の隣で寝起きする
何を追うのかそれさえも
伴らず駈け出して陽が暮れる

のんびりやれよと声がする
ゆっくり歩けと叱ってる
俺の心の中にいる
十五年目の少年が 十五年目の少年が
心配そうに見つめてる 心配そうに見つめてる……

星を枕に眠りたい
裸で海原渡りたい
いつの頃から分別に
魂握られてしまったか

本当にやりたい事がある
本気で描いた夢もある
五臓六腑にしみ渡る
自由と言う奴に憧れる

愛してやれよと囁いた
不良のままさと嘘ぶいた
胸の芯から甦る
十五年目の少年が 十五年目の少年が
悪戯っぽく笑ってる 悪戯っぽく笑ってる……

のんびりやれよと声がする
ゆっくり歩けと叱ってる
俺の心の中にいる
十五年目の少年が 十五年目の少年が
心配そうに見つめてる 心配そうに見つめてる……
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