月のあさひへ

目覚めてから眠り
朝日 水に沈みゆく
願い続けた もうひとつの
時(とき) 探しに

泳ぎ続けて ひとり
海の底で眠りゆく
あなたの名前 抱きしめるの
月 寝顔に

彷徨うの
ふたり 手を取り

水面(みなも)に月が届けた「朝」
探し泳ぐの

ここではない どこかの国
照らす光
時ゆき 暗闇に消える明日さえ
包んでく 「あさひ」

だからあなただけの
名前 届けに行くわ

月は朝日を浴びて
「おやすみ」と
眠れるから
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