雨と海月

もう少し早く出会えてたらって
意味のないことばかりを思う

好きだったことは誰も知らない 知らない
好きと言われたことも知らない

雨の色が哀しいのは 涙に似ているから
人を愛したことで染まるの
あの日々には戻れないと分かっているのに何故
記憶の糸を手繰ってしまうの

透明な恋じゃなかったから
海月みたいになりたかったんだ

自分には効かない毒なんていらない
傷つけたいわけじゃなかった

雨に濡れて泣いてみても この声は届かない
街は深海と同じだから
射してはこない太陽なら 追いかけたくないのに
記憶は息をさせたがるだけ

雨の色が哀しいのは 涙に似ているから
人を愛したことで染まるの
あの日々には戻れないと分かっているのに何故
記憶の糸を手繰ってしまうの

透明な恋じゃなかったから
海月みたいになりたかったんだ
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