金魚の私

何もない 水槽の中で
あなたの帰りを待ってる
気が向いた時だけでいいから
ただこっち向いて 名前呼んで

たとえば あたしが死んで
水面に浮かんでいたら
すぐに代わりを買いに行くんでしょ?
そう それでもいい 今だけでも

たった一言 好きという嘘みたいな言葉
くれるのならば もう餌はいらないよ

あたしは願う 生まれ変わっても
あなたのもとへ 泳いで行けるように
他の人を あなた以上に
好きになることは無い 好きになんかなれない

ひたすら傷は 増えていく
それでも 何故か痛くない
ばかみたいだと 笑ってイイよ
ねぇ その笑顔を見ていたいから

抱き締められる度に 体は泣いていたよ
そんな力じゃ ひとりぼっちのままだよ

ずっと隣で 笑ってるのは
あたしじゃ無いと 何となく分かってた
でもあなたが 哀しい時は
ずっと隣にいるよ
泣き続けてあげるよ

何も無い 水槽の中で
いつでも 待っているから
あなたの為に泳いでいく
もう そんなことしかできないから
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