Season

書きかけの手紙 滲んだ文字に 乾きだした風が遊んでいく
ラジオから響くウェザーリポート 来週から雨らしい

あの日から止まったままの季節
賑やかな街もモノクロのままで
キミがいなくなったそれだけで
他は何も変わらないのに

海が見えるテラスの 白いテーブル1番奥の席で
キミと同じソーダ水を飲みながら
泡のようにはじけて浮かんで消えた
季節の後ろ姿指でなぞる 過ぎた記憶
このまま波よ連れてって

白い息切らし歩いた道に 芽吹きだした新しい生命と
パステルが揺れるフラワーショップ 季節はまた巡るけど

あの日から広くなってた歩幅
色づいた街もモノクロのままで
キミが囁いた言葉だけ
今も胸に鳴り続けてる

海が見えるテラスで 向かいに座るキミが笑いかけるその先に
今は違う誰かが 笑い返して季節を共に過ごしている
きっと素敵な人
涙は波に消えてった

海が見えるテラスの 白いテーブル1番奥の席で
キミと同じソーダ水を飲みながら
泡のように弾けて浮かんで消えた
季節に「さよなら」をつげるの
滲む水平線このまま空に溶けてゆく
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