藍青症

微熱も奪われ深く孤独へ
水泡の行方 見上げる水面

五感の全てに記憶たどれば
絡まる思考は囚われたまま

もう君の名も呼べずに
どう明日を生きればいい?

声も仕草もくちづけも 重ねる指に触れるその指輪も
街中に散らばる君のかけらが 静かに呼吸を忘れさせてゆく

泡沫の恋よ 今 藍に染まれ
どうしようもなく愛していたよ

春に芽生えて 夏を彩り 秋は足速に散ってゆき
冬の願いは 微熱に溶けた 永遠だけを残して

声を仕草をくちづけを 重ねた日々に溢れた温もりを
この世界に焼きつく君の全てが 鮮やかで呼吸さえ奪い去ってゆく
×