待てど いつしか

ずっと前から
其処に居た様な
顔してあいつが現れた

分かってたよと
嘯くものの
どうにもこうにも
とまどうばかりさ

人も景色も
不確かなのは
とうに知ってた筈なのに

どうしてだろう
何かにすがり
誰かに甘えていたいのか

触れ合えぬまま
愛し合うのは
決して容易い事じゃ無いと
知る程に

柔らかな春の陽射し
立ち尽くす寄る辺も無く
吹き抜ける風は強く
ひゅるりら ひゅるりら
心許なく

文字と言葉じゃ
信じきれない
正直者が馬鹿を見る世の中じゃ
無理からぬ

柔らかな春の陽射し
抱きしめる影法師を
吹き抜ける風は強く
ひゅるりら ひゅるりら
飛ばされぬ様

柔らかな春の陽射し
立ち尽くす寄る辺も無く
吹き抜ける風は強く
ひゅるりら ひゅるりら
心許なく

あなたに逢って
抱きしめ合って
何処にでも行く
待てど いつしか
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