微笑の挽歌

チャイム鳴らして ほんのしばらく
あなたを待つのが とても好きでした
普段着のままの 心を見せて
笑顔返すのが 幸福でした
どうして…… どうして……
あの時に
微笑に嘘 見い出せたでしょう

あなたへの愛が たわわになって
腕をすり抜けて こばれた時も
外出着(よそいき)まとった 笑顔の下で
打ち明けるのさえ 拒んだあなた
どうして…… どうして……
あの時に
微笑浮べ 逃げたのでしょう

やさしい人だと 描いた夢を
今でも私 信じたいのに
繕うすべない ほころびのよに
別れの時さえ 笑顔のあなた
どうして…… どうして……
あの時に
微笑だけを 残せたのでしょう

どうして…… どうして……
あの時に
微笑だけを 残せたのでしょう
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