三軒茶屋で…

駅前の交差点 商店街を抜けて
裏道のアパートも 今は白いカフェ
思い出は風の中 激しい恋心
若さゆえといえばそれまでだけど
あゝあてのない足音を
待ちわびて暮らした
世田谷(せたがや)線の電車の音に かき消されたさようなら
夜明けまで泣いていた 三軒茶屋で…

眩(くら)むよな昼下がり ひとりで産むと決めて
ドアを閉めアパートの鍵を返したの
もう二度と恋なんてしないとつぶやいた
若さゆえといえばそれまでだけど
あゝいくつもの時がゆき
咲く花も変わって
世田谷(せたがや)線の電車の音が あの日のまま聞こえてる
哀しみを閉じ込めた 三軒茶屋で…

あゝいくつもの時がゆき
淋しさになれても
世田谷(せたがや)線の電車の音に なぜ涙が流れるの
ゆうぐれの白いカフェ 三軒茶屋で…
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