銀河のエデン

ここは銀河のエデン
不自由なく咲く 枝垂れ花のカーテン
啄むことりと 毎日唄を交わす
絶えることなく続く平穏は
何も教えてはくれない

crinkle-trickle ざわめきにのって とつぜん
pitter-patter 不時着した言葉
滲んで読み取れない
端々から拾い集め
「ふたり」生まれて初めての音

感じたことのない心の速度に
何も追いつけない ただ溢れるだけ
どうして今までうまく息ができていたのかも わからない
右か左かもよくわからないの
デタラメに動く 自分じゃないみたい
ロボチックなステップ
ずっと変わらない 穏やかな銀河のエデンの中で
ふためいた私ひとりが特異点だった

ここは銀河のエデン
閉じていくだけの 機械仕掛けの夜天 降ること無い星
「誰かと言葉交わす」たった一つの願い事すら
ああ 何も叶えてはくれない

twinkle,twinkle またたきに紛れ 応えて
di-dah,di-dah 光のシグナルに
どんな返事でもいい
おやすみでも SOSでも
きっときっと 見つけるまで行くわ
どこへでも

どれくらい離れてる場所か 想像も出来ない
無知なまま 無謀なまま でも決めた
「ふたり」知るために

感じたことのない心の速度に
何も追いつけない ただ溢れるだけ
ずっと変わらない 狭いエデン畳んで 設計図を広げて
飛び立つその時には

感じたことのない心の速度に
早く追いつきたい
もしも出会えたら 何から話そうか
いつか笑い話として語り合いたいな
ふためく私の一挙一動を

デタラメに動く 自分じゃないみたい
ロボチックなステップ
ずっと浮かされて 穏やかな銀河のエデンの中で
揺らめいた私ひとりが星のようだった
×