やまない

首筋に落ちる雨 べたつく空を洗い流していく
首筋に落ちる雨 傘も持たずに走っていく

気づけばまた あのまちへ 両腕に何を抱えて
迷わずに 迷わずに 止まらずに 怒らずに
わたしたち わたしたち 歌う

雨はまだやまない 部屋がまた唸るから
それでまたわたし寂しくなって あの子が欲しいの
数えても足らない 空のグラスだけ増える
初めから君はいなかった あのまなざし

首筋に落ちる雨 捨てたアドレスにのこる温度
首筋に落ちる雨 自分のこともわかったふり
すべてを今 終わらせて 明日また会えるといいね

迷わずに 迷わずに 迷わずに 迷わずに
わたしたち わたしたち 歌う

雨はまだやまない いたずらに過ぎていく
ずっとまた同じ熱をもって あのまちを思うの
気づいたらいつも みんなに嫌われてさ
初めからひとり 終わりもきっとひとり

手触りも 残らず奪い去られ ただ転がる空き箱と小さな傘

雨はもうやまない ふらふらのままでいく
そしてまた同じ言葉で内側を向くの
わたしまだやまない 無理やりに捨てていく
粉っぽい朝日 微かだけど確かな 未来よ
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