OLDROSE

人と人の間 そこに愛を隠して
神様はいなくなったらしい
一人じゃ探せない 見つけられない それは
右手で右手を掴めないようなもので

転んで知る 血が赤い事を
共にしゃがんでくれた人の顔を
幼さを 抜け殻にして
飛び立ったはいいが 落ちて零れた

痛むのは身体だけじゃなかった
最後の一滴のように
惹かれ合うだけの寂しさが
胸に残っていてよかった

抱き合ったりだとか 手を繋いだくらいで
孤独の肩代わりなんてできない
生まれついた痣を 洗い落としたくて
悲しみを消そうとしていた僕の
悲しみを肯定してくれた 君だけが

自分を自分以上に見せて
後でバレてやしないかって下を向く
残り一枚の花びらが
かじかんで土に 還りたがってる

生まれた勢いで生きてるだけ
何の柱もないけど
君の夢は僕の夢が
叶う事って知った時に 涙が溢れた

身体に染みついた 生き方だからもう
自分を辞める事なんてできない
それでも信じた 互いに目を閉じて
その世界を同時に終わらせた
この世界でもう一度生きてゆくために

「見なくていい悲しみを」
「こらえなくていい涙を」

自分が一番可愛いなんて言うけれど
最期に振り絞るその声で
自分に歌うの?散々、我を忘れ
誰かを想って生きてきたくせに

人と人の間 そこに愛を隠して
神様はいなくなったらしい
「一人では生きてゆけない」って綺麗事も
あながち嘘じゃないと思える
君としゃがみ込んだから
立ち上がれたように
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