上海Breeze

ひとり飲む ジャスミン・ティー
海を渡って 吹く風
ゆるい午后 書き終えた
サヨナラの船便

波止場には 揺れるジャンク
広がる海は シナ海
傷ついた 胸を抱き
カモメが 翔んでゆく

光をかすめて
心が とぶから

まだ あいまいなの
そう うつろな Breeze
あなたの笑顔が 消えないから
センチメンタルな イリュージョン

何もかも 捨てにきたの
やさしい街ね SHANG-HAN
ジグザグに 降りてゆく
朝もやの坂道

にぎわいの 市場(いちば)をぬけ
行(ゆ)きかう 自転車の群れ
私だけ 立ちつくし
ひとりぼっとになる

ふりむく 景色は
曇った 空の中

もう 迷わないわ
ただ 涙の Breeze
あなたに刺されと 祈るだけよ
メランコリックな イリュージョン

まだ あいまいなの
そう うつろな Breeze
あなたの笑顔が 消えないから
センチメンタルな イリュージョン
×