新宿ロマンス

少し赤くなった僕を笑う君を
見つめてまた赤くなる19時居酒屋で
僕は酔ったふりして君の惚気話を
無理に笑って聞いているけれどバレてはないだろう

理由もなく誘えない
相談なんて嘘ついて
だけど本当の理由なら、

君の側にいたくて
誰にも渡せなくて
たったそれだけでずっと
だから離れないで
どこにも行かないでって
君に伝えたくてここにいるよ

店から出て歩く僕が買ったばかりの
服を着てる理由など君は知らずにいるだろう
君が誘う2軒目に
意味はないと分かっても
やっぱ期待していたいよ

君の側にいたくて
誰にも渡せなくて
たったそれだけでずっと
だから離れないで
どこにも行かないでって
君に伝えたくてここにいるよ

眠れない夜が多いのは
きっと夢よりも目の前の
君が美しいと知っているからだろう
ずっと叶わない事分かってたのにな

どんな悲しみも
どんな寂しさも
その笑顔に勝てっこなくて、あぁ
終電まで15分だって
駅へと急ぐ君のその手を
今すぐ掴めたなら

誰よりも側にいたいよ
誰にも渡したくないよ
たったそれだけだよずっと
だから離れないで
なんて言えもしなくて
僕は「またね」なんてそっと手を振る
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