ノスタル爺さん

人生なんて 夢だけど
夢の中にも 夢がある
ノスタル爺さんノスタルジー
ハンテンボクの 木の下で
肩ふるわせて 泣いていた
いじらしかった あの人も
面影のこる 片えくぼ
けれども今では 孫ができて
おばぁちゃん
情けねぇ!

あーあーしょうがない
時の流れは かえらない
あーあ ああああ あー
ああああ あ あ あー

血潮が熱い あの頃は
若さの他は 何もない
ノスタル爺さんノスタルジー
桜並木の 夕まぐれ
愛するひとと めぐり逢い
肩よせあって ときめいて
年上だった あの人に
手ほどきされた キスの味
ああ 腰が抜けてしまったんだ
情けねぇ!

あーあーしょうがない
時の流れは かえらない
あーあ ああああ あー
ああああ あ あ あー

人生は 短い
昨日の少年少女も
明日は 爺さん婆さん
またたく間に 過ぎてゆく
それなら 楽しく生きよう
すべての人に やさしくして
やがて煙になって 消えていくのさ

過ぎてしまえば みんな夢
手ひどく愛に 傷ついて
ノスタル爺さんノスタルジー
涙こぼした 若い日よ
ああ少年は 老いやすく
緑の若葉 色あせて
たそがれ迫る 人生に
赤い夕日が しみてくるんだ
うすくなった頭に!
情けねぇ!

あーあーしょうがない
時の流れは かえらない
あーあ ああああ あー
ああああ あ あ あー

思えば都の 西北で
夢見た頃は 遠く過ぎ
ノスタル爺さんノスタルジー
明日が見えぬ 迷い道
ああ青春は ほろにがく
光と影が いりまじる
どんどんうすれる 我が髪よ
気づいてみれば 禿げちゃった
情けねぇ!

あーあーしょうがない
時の流れは かえらない
あーあ ああああ あー
ああああ あ あ あー
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