ほんねのうた

無敵のヒーローになりたかった
いつしかこんなに弱っちい僕
理由もなく夢を見れた
二度と戻れない幼い春

生ぬるい靄を晴らすように
ひたすら走って忘れた自分
刺さっていたトゲの痕が
いつまでも赤い夏

会いに行くよ 未来の君へ
抱きしめるよ あの日の僕を
言えなくていい
声になるまで
歌になるまで
一緒にいれたなら
帰り道 口ずさみ歩いてこう
ほんねのうた

くだらないことで笑いあって
くだらないことで傷つきもして
それも全て胸の栞
広すぎる空がもどかしい秋

振り返る暇もないままに
飲み込まれ足掻き駆け抜ける日々
鞄の中 残っていた
温もりに気付く冬

会いに行くよ どこにいたって
受け止めるよ どんなことでも
答えなくていい
ほどける日まで
笑える日まで
一緒にいれたなら
まわり道 口ずさみ歩いてこう
ほんねのうた

頬に触れた 些細な言葉
なでるような風が吹いて
泣きそうになる
優しくなれる
溢れ出したメロディ

会いに行くよ 未来の君へ
抱きしめるよ あの日の僕を
言えなくていい
声になるまで
歌になるまで
一緒にいれたなら
帰り道 口ずさみ歩いてこう
ほんねのうた
×