落書きのような

絵描きを夢見る少女は
目に映る全てをキャンバスに写しては
忘れてやるもんかと強く強く誓った

もう迷わなくてもいいのさ 輝きは胸の中にある

蹴っ飛ばせ 今を猛スピードで駆け抜けろ少女よ
全てをくだらないと笑う暇なんてないね

絵描きを夢見る少女は
涙も希望も絵の具に変えて
真っ白なキャンバスに一筋の光なぞって

無性に恋しくなったあの日見た夕焼け、心寂しくなって
鴉も泣いた

今日もまた 越えてゆく夜の色、泣き声が白んでく
誰にも言えない話 また今度語り明かそう

どうせあの子の譫言だって
誰もが食べかけのドーナツを持って言う
僕らだけの世界描けよ

蹴っ飛ばせ 今を猛スピードで駆け抜けろ僕らよ
全てをくだらないと笑う時間すら足りないだろ

照らせ 僕らの指先が残す全てを
滲んだ色だって こんがらがった線だって
僕らにしか残せない
×