愛こそすべて

雨の匂いがまた 君を連れて来るよ
濡れた長い髪 そっと抱き寄せた
僕の白いシャツを パジャマ代わりにして
眠る君がいた 狭いあの部屋

どんな願いも 叶えてあげたかった
何も出来ないまま 時は流れた

会いたい 会いたい 今も忘れられない
愛こそすべてと 胸焦がした恋よ

ふたり待ち合わせた 小さな喫茶店
ブラック珈琲 角砂糖浮かべ
僕のする話を いつも嬉しそうに
聞いてくれた君 君がいたんだ

一緒に観たい 映画もあったんだよ
二度と逢えないまま 季節は過ぎるの

好きだよ 好きだよ その声も温もりも
愛こそすべてと 走り抜けた日々よ

不意に淋しくなる そんな夜はどうか
ほんの少しでいい 思い出して欲しい
朝も昼も夜も 君が好きで好きで
仕方ない男が そばにいたこと

もしもあの時 その手を引き寄せたら
同じ人生を 歩んだろうか

さよなら さよなら 今も言えないままに
あの空 あの雲 夏は巡り行くよ

愛こそすべてと 胸焦がした恋よ
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