挽歌

やはりあの人は
私を送りに来なかった
にぎわう夕暮れ人ごみの中
私はただバスを待つ
悲しみだけを道案内に
想い出色の洋服を着て
辛くないと言えば嘘だわ
あのひとのことが気がかりだけど
私は今バスに乗る

たぶんあのひとは
私を恨んでいるでしょう
冷たい女と思われながら
私はただバスを待つ
ひとりで朝は起きられますか
ハンカチの場所分かるでしょうか
あとの女とうまくやってね
うしろ髪ひかれ涙に濡れて
私は今バスに乗る
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