アーティスト - Reproduced 2025

何度綴っただろう
部屋に散らばった
くしゃくしゃになったペーパーバック
一桁も思い出せないや

何も浮かばず眠れない夜が
繰り返されるたび痛くなる

この闇から抜け出せない

横たわるのは 瞳を閉じるのは
くたくたになったフリして
現実から目を伏せる為

沈む太陽は西
住み慣れた町も
共に過ごしてきた
あの人の名前も思い出せず

ゆらりゆらり揺れる
丈の長いカーテンは随分ヨしてきた
瞳を閉じれば広がってゆく
星の瞬かぬ宇宙でも
黒一色じゃなく
わずかに明るみを帯びて
この闇をぼんやり照らしていた

僕に歌える正義なんてない
君に伝える術もない
なんとなく生きてきた代償に
過ぎ去った過去も不安定な毎日も
来年の今ごろもきっと

この闇から抜け出せない
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