哀愁の有田川

雨がそぼふる 安諦(あで)橋で
罪と知りつつ しのび逢い
あなた咲かせた ひと夜花
散らさないでね この先も
女心を 川面(かわも)に映しゃ
ゆれてせつない 有田川

ふたり鵜飼の 屋形船
灯す漁火 やるせない
こんなひととき いつまでも
続く想いと 温もりに
女心を 優しくつつむ
月もおぼろな 有田川

ひとつ流れの 川でさえ
時に別れる 川もある
あなたお願い これ以上
泣かさないでと すがりつく
女心の 憂(うれ)いをのせて
何処へ流れる 有田川
×