ひとり道、風の道

「なあ、みんなそうなのか?」
街の中
「君はどうなんだ?」
分かれ道
君の後ろ姿、消えてゆく
空に渡り鳥も消えてゆく

いつだってそうなんだ
足元に
いつだってそうだった
長い影
お前だけがいつも付いてくる
風に砂埃が舞い上がる

「今暫く、待ってくれ
今ちょっと笑えないから」

空ばかり見上げて歩いて来た
影だけが後ろを付いてくる
何も言わないから、それが、いい
空と影ばかりで、それが、いい

友情とビジネスは紙一重
情熱と虚無は紙一重、さ

「またここらでお別れだ
またいつか、何処かで会おう」

両足を揃えて息を吐く
一歩目を踏み出して風を知る

空ばかり見上げて歩いてゆく
影だけが後ろを付いてくる
何も言わないから、それが、いい
空と影ばかりで、それが、いい
×