なんてことない記憶

ラララ 夕日照らす町 踊るよ影ぼうし

放課後の道 高らかに歌えば
小さな空き地は 宝の島
駄菓子屋の角 アタリかハズレたか
汗びっしょりの笑顔に 夕焼けチャイム

もうかえりなさい
ちょっとまってよ
こんやのおかずはなに

ララ 口ずさむ歌が 終わっちゃわない間に
駆けっこに 背比べ 跳ねる影ぼうし
電信柱の先に 見つけた一番星
追いかけて 一緒に帰ろう

擦りむいた膝 少し怪我すれば
校庭はいつでも 冒険の海
手をのばす空 あの飛行機雲は
いったいどこの国まで 伸びていくのかな

そろそろじかん
つづきはあとで
とべるさ ゆめのなかで

何にもないおっきな広場には
春になれば桜が咲く
毎日登った

…ほら
夕日照らす町 滲んだ影ぼうし
泣いちゃったり 怒ったり 笑いころげたり
電信柱の向こう 浮かんだ白い月
見上げたら さあ帰ろう
変わらない景色の中 ララ
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