暗闇の人生

道なき道をがむしゃらに
手さぐりで走ってきた
今まで
暗くて何も見えなかった
涙で何も見えなかった
何回となくころびよじれ流され
頭から爪先まで汚れきってしまった

一度だけ病院でにがい薬を飲まされ
毒牙にかかったかの様に
麻薬を射たれたかの様に
妙に素直になっちまい
気がついたら爪ははがされていた
頭の中はからっぽにされていた

一度だけ学生ですっぱい水を飲まされ
赤痢にかかったかの様に
自由を得たかの様に
ひどい高熱にうなされ
気がついたら吐きだすものは何もなく
体はシワだらけにされていた
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