レモンの花

拝啓皆様
ぎゅっと夏を搾った僕らの出会いを忘れはしません
顔が見たくなって帰りたくなってしまうけれど
今は旅の途中

踏み出した未知の旅路は
自分さえも敵になるのです

どこまでも蒼くてからっぽな空
途方に暮れた
歩けなくなっても歩いていたい
振り向けばそこにレモンの花

強がりの癖もすぐに泣いてしまう癖も
笑ってましたね
僕が旅立ちを決めた時は背中を押して
泣いてくれましたね

進んで行こう望んだ方へ
甘酸っぱい香りを断ち切って

汚れた靴のかかとを減らしながら
夢中で歩いた
遠く離れた夏に汗を拭った
旅の途中

どこまでも蒼くてからっぽな空
途方に暮れるけど
歩けなくなっても歩いていたい
振り向けばそこにレモンの花
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