禍魂朧夜(M@STER VERSION)

枝垂れ柳
紛れ来たるは 物怪の類か
忘れ形見
主に契りを 必ずや討ち果たすと

異形にも化ける
得物を忍ばせ
宵闇を駆ける

泪まじり 小夜時雨を
呼ぶ叢雲 風が吹いて鵺が鳴く

斬り払え 妖を
影を裂く月を背に
痛みさえ忘れ尚
幕切れは程遠く
黒に染む生き様を
浮世は知らぬまま
問われるのは
立ち向かう 覚悟か

夜半の嵐
歪む口元 映り込む乱れ刃
人の形
欺き嗤った 何方が鬼と言えようか

狐火は誘う
此処が居場所だろう
赤芥子が揺れる

黒猫は云う “夜目が利くな”
咎を抱え 身を焦がし罪を討つ
狂い咲くままに

何時からだろうか
因果の渦に 飲まれ己を
忘れかけていたのは
手を引くのは 嗚呼
あの日出逢った君か

温かな掌と
冷たい水の音色
零れ落つ声がまた
“行かねば”と奮わせた

斬り払え 妖を
夢を見る誰が為に
地を照らす暁を
共に迎える日まで
黒に染む生き様を
浮世は知らぬまま
眩暈を拭い
立ち向かう 覚悟を示せ
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