余白

放物線を描いて夜はその役目を終えていく
長い夢の先 飛び散った羽根で余白を埋める

その熱が僕を追い立てる
叶わなくてもそれだけで生きている気がした
僕らじゃない、世界が逆さになっただけ
もう届かない憂いも、
不確かな言葉も愛していたかった

風景 匂い 色褪せていく
皮膚に埋まったその痛みを分けて
僕がこわした鈍色の春に触れて、歌って!

重力、呼吸を止めて静かに
いつか潤んだその瞳の奥で
愛も呼吸も言葉も何もかも
忘れてしまえるように。

何も無い静寂が脈を打つ
聞こえなくてもそれだけで息をしている気がした
繋ぎ止めることも出来なかったんだ
もう届かない。

その熱もいつかは消えてしまう
もう叶わないなら 燃やしてしまえ!
世界じゃない、僕らが逆さになっただけ
ねぇ、気づいていた?
さようなら、生まれ変わってもまた不幸になろうね。
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