喩えて

貴方に
喩えてさ 喩えてさ
喩えてさ 喩えてさ
きりがないよ

消えかけの五月雨
尻窄みの足枷が今も
何度も問い掛け
自問自答に嫌気が刺すまで
繰り返す

青天井に手が付く程
取ってつけたような愛じゃ
その程度じゃ足りないから
丁寧に

何もかも貴方に
喩えてさ 喩えてさ
喩えてしまってきりがないよ
その手の温度も言葉も香りも

もう悲しくてさ 辛くてさ
気付いてしまっても意味がないよ
貴方を好きでいるよりも
貴方の好きでいる方が
私は大切だった

壁掛けの服さえ
想い出の端くれに残る程
染みついてたんだ

強がりと張りぼて
幸せの最果てを過ぎる事
分かっていたんだ、あぁ
分かってはいたけど、いや
分からなかったな

何もかも貴方に
喩えてさ 喩えてさ
喩えてしまっても貴方がいないよ
その目の鮮度も心の鼓膜も

もう苦しくてさ 痛くてさ
気付いてしまっても意味がないよ
貴方を好きでいるよりも
貴方の好きでいる方が
私は大変だった

また「やだ、離れないで」って
今さら遅過ぎるから
朝方、ドアの鍵は開けておくよ
待っているよ

貴方に
喩えてさ 喩えてさ
喩えてしまってきりがないよ
その手の温度も何もかも全部

悲しくてさ 辛くてさ
気付いてしまっても意味がないよ
貴方を好きでいるよりも
貴方の好きでいる方が
私は大切だったんだ
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