悪人

長すぎる夜に 日が沈み出した朝に
名前の無い涙がまた頬を伝う
ため息ひとつで消えてしまいそうな僕の
この命の火が消えぬように壁を築いてる

「優しさ」が人を傷付けない気持ちならば
僕は優しい人で居たいって思いました
でも君の心に傷痕を残せるなら
僕を少しだけ悪い人で居させてほしい

火薬が綺麗に爆ぜる街で僕らは
ちょっと傷を付けあったり
どんな夢も叶う街で僕らは
何度夢を諦めたでしょう

僕の呼吸のひとつが誰かの酸素を奪うのならば
息を止めて居たいって思いました
でも君とふたりでこの日々を過ごせるなら
僕を少しだけ悪い人で居させてほしい

きっと深海や宇宙みたいに人の心もまだ
きっと人類にとって分からないことばかりでしょう
だから僕は心の探検隊として僕の心を解明したい
この生涯をかけて

誰も知らない僕の罪を許してほしい
正しく為れないまま大人になってしまう僕を

どこまでも広がる世界の片隅にて僕らは
ちょっと肩を寄せあったり
どんな知識も実る街で僕らは
愛を知らないままで居るの

君と出逢ってから僕は悪い人に為れたの
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