twelve

黒い風は音を立てて
私の横を通り過ぎ
乱れた髪をかきあげて
あなたの行方探してる
呼吸は綺麗な気持ちを
さらに大きく膨らませ
破裂したあとの静けさ
私を蝕むガラクタ

時計の針が進む日に
私はあの悪夢を見た
雨降る小径の足跡
続く先に私がいる
振り返らないでそのまま
震えてしゃがみこんだまま
動けなくなる恐怖さえ
抱えて誰にも言わない

木漏れ日に照らされている
小さく手を振ったあなた
弱々しい笑顔を向け
いつまでも帰らないのね
悟った私は壊れた
あなたにきっと届くよう
大きな音をたてながら
崩れてやがて砂になる

時計の針が進む日に
私はあの悪夢を見た
雨降る小径の足跡
続く先に私がいる
振り返らないでそのまま
震えてしゃがみこんだまま
動けなくなる恐怖さえ
抱えて誰にも言わない

時計の針が止まる日に
あなたを刻む時になる
一粒は静かに落ちて
思いのそばに降り積もる
扉を開かないように
大空へ歩めるように
あなたの傷を撫でながら
遠くへ運ぶ黒い風
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