古代東北の軌跡

「古代東北が辿った軌跡…」

「大和朝廷から続く中央政権に服さない『まつろわぬ者たち』は、
蔑みの意味も込めて『蝦夷(えみし)』と呼ばれた」

辺境の地 陸(みち)の奥(おく)
静かに息づくいのち 誇り

夏は山の恵を蓄えて
冬は山の厳しさを凌ぐ
山を登るは鳥の如く
草を走るは獣の如し
季節に身を委ね
風に身を任せる
それがすべて

「都の者たちにとって、陸奥(みちのく)は
夷狄(いてき)の地でありながらも、交易の相手でもあった。
豊富な大地の恵み…
特に黄金の産出により、開拓の価値が更に高まる。
里に生きる者たち、山に生きる者たち、
その利害が反した時、力は衝突する」

生きてきた土地を
奪われたととるか

未開の土地を
開拓したととるか

互いに向ける憎悪なき
無理解という刃(やいば)

「バカな。我々は田畑をも与え、お前たちを受け入れているというのに」

「宝亀十一年春。蝦夷との最前線、
伊治城で、その領主だった伊治公呰麻呂の反乱が起こる」

「我を侮辱し、我らの棲家を奪ったものたちへの復讐を!」

「抵抗する蝦夷の力は、朝廷側の予想を遙かに超えるものだった」

「夷賊との戦乱で皆が疲れておる。
朕は甚だ憐れに思う。民は守らねばならぬ。
陸奥(みちのく)の土地をすべて平らげ、夷賊を征す!」

「桓武天皇即位後、朝廷は本格的な蝦夷征伐に乗り出した。
そして延暦八年。『巣伏の戦い』が勃発」

「征東大将軍紀古佐美が率いるは、数万にも及ぶ大軍」
「決して敗北は許されない朝廷軍」
「険しい山を登り、川を越えて、
蝦夷軍に攻撃を仕掛けようと試みた。だが…」

山も川も蝦夷の一部
誘い込めば勝機あり
今こそ 見せよう
蝦夷の力

「臆するな。敵軍が多いのはもとより承知。
川をのぼるが妙策と相手に思わせ、上流にて挟み撃ちする」
「地の利はこちらにあり!」
「我らの土地を守れ!」
「おお!」
「守り抜いたら勝ちだ!
さあ、大勝利をおさめて、今宵はたらふく美味い酒を飲もうぞ!」
「おお!!」

「『…賊帥、蝦夷の阿弖流為』
…この戦いで初めて、この名が登場するんだな」
「蝦夷軍の陽動作戦は見事に的中。
朝廷側は驚異的な惨敗を喫した」


山も川も蝦夷の味方
誘い込み一網打尽
見たか! これぞ
蝦夷の力

RANKING

加州清光・蜂須賀虎徹・鶴丸国永・水心子正秀・大包平・山姥切国広・阿弖流為・母禮・蝦夷の民・紀広純・呰麻呂・桓武天皇の人気動画歌詞ランキング

×