分かれた袂

細く微かな月光(ひかり)
朝が飲み込んでゆく
深い夜の底ならば
照らし出してくれたかい?
真白な鳥を

魂宿る袂
今は分かれた袂
はためかせてみても
届きはしない

歌おうか…
叫ぼうか…

いや、
羽をたたみ
耳を澄まそう

欠けて満ちる音が
聞こえるまで
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