人形の街

点から線へと繋げて出来た形が愛おしくなくても
抱えて生きていく、浅い呼吸でも息を続ける
天から見たこの家はきっと思うより小さく見える
でもこの絶望を忘れたら鏡でさえ疑って

私、人形の街をゆく 誰も知らないような風が吹く
継ぎ接ぎだらけ舞台の上で目を凝らそう

薄めたその血さえ貴方の名前を付けたら
私が呼んであげる、手を取って踊ってあげる
そうして朝が来て、清潔な営みへと戻る前に
私の体に傷を付けて

健全な日々は紅茶の香りと共に立ち消えてしまい、
濃い霧に包まれた光が膨らんで恐ろしい

人形の街をゆく 語り部のない夜を編んでいく
錆びた郵便函の手紙の宛名、開かなくても分かる、きっとそう

その目で見る世界はどんな夜でも明るいはず
冷たくなる体を冷たいままでいさせて
残り火が跳ねて足の甲に落ちても
私の形はもう変わらないこと愛して

薄めたその血さえ貴方の名前を付けたら
私が呼んであげる、手を取って踊ってあげる

例えば貴方が何処へも行けなくなったら
私が呼んであげる、手を握って眠ってあげる
そうして朝が来て、清潔な営みへと戻る前に
私の体に傷を付けて、私の形を変えてみせて
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