100万の想い出

100万の想い出が
君の頬を濡らしてゆく
せつない夜

永くつらかった 旅に疲れて
君は夢さえ想い出せず
無口な季節が二人を遠ざけ
そして特別な言葉も言えないまま

100万の想い出が
君の頬を濡らしてゆく
100万の口づけが
二人の別れにより添い
息もできない

100万のため息が
君の髪を濡らしていく
せつない夜

受話器持つ指もしびれる夜明けは
遠くどこもで巡る想い
たとえもう一度君を抱きしめ
夜空飛び回る夢さえ消えないまま

100万 100万のため息が
君の髪を濡らしていく
100万のダイヤルが
君の指先を離れて
声にならない

100万の想い出が
君の頬を濡らしてゆく
せつない夜
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