夢という名の女

秋が傾き冬になり
人が人恋う黄昏に
思い出すのはみちのくの
雪にうもれた港町
夢という名の あの女
夢もないのに 夢もないのに
何故か夢という

窓に木枯し吹き荒れて
人の心のうそ寒さ
酒を入れても歌っても
まぶたかすめる港町
夢という名の あの女
夢もないのに 夢もないのに
何故か夢という

酔ってつぶれてまどろんで
とぎれとぎれの夢を見る
不幸つづきの女でも
抱いて眠らす港町
夢という名の あの女
夢もないのに 夢もないのに
何故か夢という
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