暦の上では

君が涙ポツンと落した日 街では
もう春のセーターが店先に並んでた
街はまだ冬の名残り 風は冷い
君が窓開けてぼくを呼べば
やっぱり振り向いてしまう
君の涙が雪に変ってぼくの肩に落ちた

君から借りたノートを返したその後で
二言三言かわした言葉がぎこちない
「卒業」なんて言葉はとてもきらいさ
君と悲しみ 君と笑った学生時代も終わり
ボタンダウンのシャツもそろそろ
着れなくなってくる頃

下りの汽車の時間が気にはなるけど
野球帰りの子供達の声
にぎやかな午後のひととき
暦の上ではもう春なのに
まだまだ寒い日がつづく
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