白鷺物語(ニューヴォーカルヴァージョン)

あなたの影を 踏まないように
わざと遅れて 二足三足
ひと目を気にする 哀しいくせが
いつか いつしか 沁みついた
なさけ深川 流れ月
ゆれて くずれる 水鏡

逢うのもさだめ 別れもさだめ
粋がいのちの 江戸友禅に
おんなの一分を さらしてみても
花も咲かない つりしのぶ
なさけ深川 それも愚痴
好きで選んだ 人だもの

木の香が匂う あなたの背中
木遣くずしが こぼれる路地を
いいのよ こうして 歩けるだけで
こころ辰巳の 東下駄
なさけ深川 白鷺が
啼いて ひと声 飛んでゆく
×