あなたがいた森

深い深い森の中 ほのか香る 愛しい
日々の面影 探してみれば ふいにあなたが笑う

触れてみたくて 手を伸ばしても 儚く宙を舞ったのです

あなたに会いたくてずっと 会いたくてずっと 想う
眠れぬ夜を渡り
あなたが残した 光と影の中に 包まれて泣いている

ダメなあたしを 焦がし沈む夕日と
裸足のまま愛の残骸を踏んで 滲んだ 赤

触れてみようと 手をかざしたら あなたの声がしたの

「愛してる。」 いまさら届かぬ 唄は風にさらわれ
はるか消えていったよ
砂時計空高く 飛ばしてみても何も あの日の音は響かず

二度とは触れない景色たちが
さらさら 流れ出して

「消せない。」 増えすぎた空気 重ねすぎた記憶と その手もその髪も
あなたが残した 光と影はあまりにも 大きすぎるのでした。

深い深い森の中で…
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