湯の宿情話

二人になれたね…
やっぱり来ました…
日暮れて落ち合う
湯宿へ続く 湖畔道
一夜(ひとよ)限りの 旅なのに
重い女の 旅荷物

この日を待ったよ…
信じていいのね…
窓から見下ろす
水面(みなも)に映る 月明かり
迷い消すよに 後ろ手で
宿の浴衣の 帯を解く

送って行こうか…
ひとりで帰して…
未練を切るよに
湯宿を逃げる 湖畔道
岸にただよう 湯けむりが
沁みる昨夜(ゆうべ)の 愛の跡
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