流れの船唄

葦の葉かげに よしきり鳴いて
利根は日ぐれる 船路は遠い
波のしぶきに 帆綱も胸も
濡れて月夜の 流れ船

呼んでくれるな 潮来の灯り
一夜泊りは 情もうすい
あとは白帆の 吹く風まかせ
恋の積荷が 侭ならぬ

都がよいの 船唄きいて
なくな鴎よ 未練じゃないか
可愛いあの娘は 大利根そだち
かよう心の 流れ船
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