Y氏の夕方

夕闇にきらめく さざんかの花
靴を遠くまで蹴っ飛ばしてみたら
明日も晴れるらしいから ぼんやり手を光にかざした
指の隙間から ポロポロこぼれる赤い日差し
指の隙間から ポロポロと受け止めきれないな

不器用な生き方なんて 望んじゃないよ
神様が助けてくれるって信じさせて
このままじゃ歩いていけないのかな...

三寒四温の社会には 休憩だって必要だろ
何回も繰り返した逆上がり
さびくさい真っ赤な手のひら
赤い赤い夕日が
もう一回やってみっかって そう思わせたんだ

夕闇にきらめく さざんかの花
ネクタイが揺られてる ブランコの上
縛られた生き方なんて 望んじゃないよ
神様が助けてくれるって信じさせて
このままでいいわけないじゃない

あともう少しでできそうなんだ
何回も繰り返した逆上がり
さびくさい真っ赤な手のひら
赤い赤い夕日が
何度でもやり直せばいいじゃない そう思わせたんだ
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