冬子という女

冬子は冬子は 昔を言わない
こころの奥を 誰にも見せない
思いこがれて 燃えているのに
ああ ああ冬子は
冬子は雪より静か冷たい

冬子は冬子は どこから来たのか
夢みた頃も あっただろうに
星のない夜 かくれ泣いても
ああ ああ冬子は
冬子は涙を人に見せない

冬子は冬子は ひとりで生きてる
ときどきそっと 微笑むけれど
何んの花やら すぐに散りゆく
ああ ああ冬子よ
冬子よ雪ならとけよ わが手に
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