風待ち心もよう

緑の似合う季節に
あなたは去りました
すこしも大袈裟でない言葉を
ここに、おいて、

ある日
ふたりが全部
呑み込んだ慣れあいも
すこしも大袈裟でない言葉で
終わったんでした

分からないほどじゃないくらいに
年を重ねたので
これからどうすればいいか
どうすることがいいのか、の決断でした

ゆるいカーブ沿いの
緑の道
歩きながら
思い出してることに気付きました
ようやく踏み出すその先には
あたらしい息吹がある
その手を翳してみる

きれいなものはきっと
消えやしないから
朱色に燃ゆる空をみつめたひたむきさを

繰り返すことできないくらいに
時間を重ねたので
私たちの答えが
どちらであっても
間違いなどはないのでしょう

煽る風に揺れる
この葉の音
澄ましながら
深々と呼吸をしてみました
自然と踏み出すその先には
あたたかい心地がある
風待(かざま)ち心もよう

ゆるいカーブ沿いの
緑の道
歩きながら
思い出してることに気付きました
ようやく踏み出すその先には
あたらしい息吹がある
その手を翳してみる
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