波光

見て見ぬフリの毎日に慣れすぎて
ぼくは見失った
柄にもなく今日 君のやさしい言葉に
自分をひどく恥じた

水平線の向こう側が まるでのぞけるくらい
晴れすぎた空 かげりはひとつさえない

誰かがぼくを汚した だからぼくも
人を裏切ってきた
愛のカタチをバカらしい作り物だと
コソコソ笑った

遠くで波光がゆれている
もう悲しいことも 素晴らしいことも
無理やり ふみつぶしたくない

突然の風に 目を閉じた瞬間
暗い海に ぼくは浮かんでいた
急いで目を開けた 眩しいほどの
光がありますように…
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