夢酒場

ここから逃げだしたなら しあわせだろう
たとえば南の島で ひとりでくらせば
だけど男の肩には 荷物が多い
どこに置こうか だれにたのもう
すべさえなくて
酒場で見果てぬ 夢追いかける

思えば少年のころのぞんだものを
どれほど手にしただろう 指折りかぞえる
グラス片手にしばしの 空想旅行
一つ悲しみ 二つみちたり
三つで泣いて
ため息色した 夢かけめぐる

だれにも言わないでいた 宝の箱を
男はこころの中に かくしているのさ
酔いがまわればときどき とりだしてみる
やがていつかは たどりつくのさ
きらめく星に
琥珀のかおりよ 夢はてしなく
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