さよならを言わなきゃ

並んでゆくあなたが今、他人に思えた
気づく瞬間(とき)には 遅いの、もう
両親みたい あたたかく迎えるキャンパス
卒業してから 初めてきた

“距離になんか負けない”二人の愛は
どこにいても続くと信じていた、なのに

どうしてさよならを 言わなきゃいけないの
ケンカもしないで 嫌いにはなれない
あなたの想い出が あふれるこの街で
私 ひとり どんな風に生きるの

あなたが走るグランドで 声をからしては
エール 贈った 懐かしい日々
温室のようにやさしい時代を捨てて
それぞれの空みつめ 歩きだすの、だけど

どうしてさよならを 言わなきゃいけないの
そんなに上手に大人にはなれない
私の届かない 新しいその街で
あなた 誰と どんな風に生きるの

それでも さよならは 私から言わなきゃ
×