困らないで

雨をうけとめる屋根
夜明け前の部屋に響く
窓をつたって流れる
今日のスケジュール

ゆうべ鳴らない電話
見つめそのまま眠ってた
ほほにひとすじのナミダ
枕がぬぐってくれる

困らないで ねえココロ
こんな季節もあるよ
困らないで ひとりきりでも
もう 雨もやむよ

どんな悲しみからも
朝が来たならば 目覚めて
ひとりベッドにすわって
時間を見送っている

今は何もないけど
いつか ほんとに笑えるね
闇ににじんだ文字盤
朝にむかって刻むよ

困らないで ねえココロ
ほんのちいさなコドク
困らないで ひとりきりでも
もう 夜も明ける

やがて増える足音
窓の下に目を細めて
駅に向かう人ごみに
そっとまぎれていくのね
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