呼吸

わからない理由がわからない うつむいて気付けば誰もいない
取り囲んでいるものは眼差し 沈黙に息づいた呟き

シャツの中でアイロンが 背中焦がして逃げてった
誰か教えてくれないか 背中の穴はどこにある

大きく呼吸すればもれていく 昨日のような今日に
だけど立ってる立ってる 胸に穴が開いた誰かと抱き合うために

一人きりどこまでもいつまでも 動けない不安と期待で
信じて疑わない眼差し 言い聞かせているような呟き

ちぐはぐな信念で 動けなくなった巨大な根
誰か気付いてくれないか 背中の穴はここにある

大きく呼吸すればもれていく 昨日のような今日に
だけど立ってる 立ってる 胸に穴が開いた誰かと抱き合うために
恐らく気付かれることのないまま 昨日のような今日に
ずっと立ってる 立ってる 動くことをやめて甘い夢の中
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