心守歌

崩れゆく砂を素手で塞きとめるような
長い1日の後 語るあてもなく
風よ味方になってよ 心折れる夜は
遙か彼方をゆく汽笛を運んでよ
果てしなく横たわる枯草を揺らして
かすれた昔語り 思い出させてよ
遙かな愛しいあの人に
悩みのない寝息があればいい
風よ 心のかかとに翼をつけて
どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ

目をつむればいつでも膝の傍らを
風に揺れる野バラの枯れ枝がつつく
凍る石の褥にひとり目を覚ませば
ほつれかけた上着の裾が風を聴く
遙かな愛しい人々に
悩みのない寝息があればいい
風よ 心のかかとに翼をつけて
どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ
風よ 心のかかとに翼をつけて
どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ
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